私が新米女将として帝水に来てから丸1年、帝水に関わる多くの方々のおかげで、こうして帝水が今もここにあること、本当に心から感謝申し上げます。
この1年、様々な出来事や素敵な出会いがありました。 私の生活は180度変化し、 見事に泣き笑い、喜び悲しみ、一生分の喜怒哀楽を味わった1年だったように感じています。
そんな激動の1年でしたが、ほぼ毎日戸賀の海を眺める生活の中で、私はあることに気が付きました。それは「戸賀の海には四季がある」ということです。
私はここで1年を過ごして 、生まれて初めて 海で四季を感じるという体験をしました。空の色、波の形、海の色、海風の香り…。
海辺で暮らしている方々には当たり前のことかもしれませんが、東京の暮らしが長い私にとって、それはとても感動的で衝撃的な体験でありました。
人の感情と、景色の変化はとても似ていて、まるで写し鏡のようです。海の四季を見て感じた事、それはやっぱり穏やかな凪の日が、一番心が落ち着くということ。もし、人の感情と海が一体だとしたら、もしかしたら私の感情が凪の日は、周りの人も穏やかな気持ちになるのでは無いだろうか。もしそうだとしたら、私は常に凪の海のような人でありたい、そう思うのです。
この1年、本当に心が揺さぶられる毎日でした。しかし今はとても静かで、心穏やかに過ごすことができます。戸賀の海が私に教えてくれたこと、「季節も感情も移ろうけれど、今目の前に、この素晴らしい景色があるという事実は決して変わらないということ。」
この景色を楽しみに来館してくださるお客様の為、この景色が大好きなスタッフの為、私は今日も明日も頑張ります。1年間、本当にありがとうございました。
いつも応援してくださる皆様、本当にありがとうございます。そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします。